晴れの岩手山

前日は馬返し駐車場で車中泊。風がやや強いものの夜空に岩手山のシルエットがくっきり浮かび、満天の星空を見ながら翌日への期待が高まります。基本的に雨男なのでなかなか天気に恵まれない自分にとって、明日は久しぶりに良い1日になりそう。

そして当日、4時半起床。山頂に雲の傘がかかっているものの全体としては良い天気。きっと登っていく間に雲も切れるでしょうと良い方向に考え、5時丁度に出発。

駐車場前の登山口
少し歩くと、鬼又清水があります。ここで水を詰めていけます。
鬼又清水のすぐそばに、本当の登山口。(登山届はここで出します。)
大砲のドーンという音が聞こえ、ちょっとビクつく。

序盤は森林の中を進みます。(これはどこの山でもほぼ同じか)早朝のまだ涼しい間に距離を稼ぎたいと思う反面、ここはゆっくり動いて背中の汗を減らそうとも思い、まあまあ普通に歩きます。ところどころに「自衛隊演習地につき立ち入り禁止」の看板があり、「ここに入り込んだら流れ弾に当たったりして。」などと考えながら進みます。
1時間ほどで1合目に到着。1時間で1合目とうことは、同じペースなら山頂まで10時間かかる?まさかね、と思ったりします。このあたりから少しずつ眺望が開けてきます。
2合目あたりで5人組に抜かれ、でも自分のペースは維持しながら登ります。思えば昔は抜かれるのが悔しくて無理をしたものです。山は人と競い合うものでないのにね。でも、そんな気持ちも大人になると克服できるものです。(体力の衰えでは、決してない!)

1合目は広くてベンチもあります。
豆腐岩・・・ふーん。

2合5勺からは旧道と新道に分かれますが、ここは旧道をチョイス。一緒に歩いていた2人のおじさんのうち、1人は旧道に行きました。話では旧道の方が景色が良いそうです。

新道を選び、右へ。

4合目、5合目、太陽はジリジリと照り、汗で背中はビショビショになり、時々ドーンという大砲か戦車の玉の音が響き、あーもう嫌になったと思いかけた頃、8時40分に7合目に到着。ここからはほぼ平らな道を楽に歩いて8合目の避難小屋に到着。

7合目からは平坦です。
7合目から、木もずいぶん低くなります。
8合目避難小屋
8合目の御成清水が有難い。

小屋の前には御成清水という水場があり、冷たい水が滔々と出ています。特に寄付もなく飲み放題なのはうれしいです。ここで昼食と着替え。(リュックに替えのTシャツを入れる作戦、大成功!今までなぜそうしなかったのか・・)

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山頂部が見えた。わーい!
急いで登れ!
コマクサがたくさん。

8合目からは山頂のお鉢周りをして戻るのに2時間ほど。9合目付近でそれまで山頂を覆っていた雲も晴れ、稜線がはっきり見えます。これは自分的には奇跡だなと思い、再び雲が出る前に登り切ろうと足を進めます。
しかし、そう上手くいくわけもなく、お鉢周りを始めた頃には再び強風と雲。まあ、いつものことなので気にしないで山頂へ。ここで30分ほど待機したものの、天候回復の兆しもなく、諦めて元の道を戻ることにしました。

雲と強風・・・
とりあえず山頂に来たが、視界はまったくありません。
もどってきた8合目小屋には警察学校の団体が。

岩手山頂は、霧が出ると登ってきたルートがわからなくなります。注意しましょう。少し迷いましたが、後から登ってきた人がいて助かりました。

とりあえず山頂は制覇し、あとは順調に8合目避難小屋に戻り、少し休んで下山。旧道は一部崩落している場所があるということで、再び新道を戻り、下山しました。

7合目から下は、良い天気。時々大砲ドーン。
景色を堪能しながらの下山

岩手山登山を振り返って

盛岡市内からどこでもよく見られる美しい岩手山。登山口と8合目には清水がジャバジャバ出て使い放題なのも登山者にはありがたい山です。今回は山頂の眺望がダメでしたが、それでも大きなコマクサの群落があったり、火山特有の様々な地形も見られ、良い山です。
前日にトライした早池峰山に比べると、やや歯ごたえがあります。でもまる1日あれば余裕で下山できるので、手軽な山と言えるでしょう。
今回は8合目の小屋に宿泊しませんでしたが、こちらに泊まるのも楽しいという話を聞きました。ゆっくり1泊するのもいいかもしれません。

コースは単純な山頂往復となりました。

5:00 出発
6:00 1合目(5分休憩)
6:20 2合目
6:40 3合目
7:30 5合目(10分休憩)
8:00 6合目
8:40 7合目
8:50 8合目(30分昼食休憩)
10:00 山頂(30分待機も雲晴れず)
11:00 8合目(20分休憩)
14:30 下山

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